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| 宮内庁御用達(くないちょうごようたし)とは |
「宮内庁御用達」とは、天皇陛下をはじめ皇族の方々が愛用しているブランドです。
制度としての「宮内庁御用達」は、昭和29年(1954)になくなっています。
「宮内庁御用達」は、戦前には「宮内省御用達」と呼ばれていましたが、この制度が誕生したのは明治24年(1891)でした。「宮内省御用」の出願資格は厳しく、商品の品質が優れていることはもちろん、宮内省への納入実績が1年以上、勤勉、実直で相応の資本力があることなどが要求されていました。納期が遅れたり、不良品を納入した場合には、御用達の資格そのものが取り消されました。
「宮内省御用達」は太平洋戦争後、宮内省が宮内庁になったのにともない、 「宮内庁御用達」と改まり、制度としては継続されました。
戦後10年近くたった昭和29年、ついに廃止されることになりました。
現在、「宮内庁御用達」は存在しないわけですが、現在の宮内庁には、過去に御用達を勤めた業者も伝統的に出入りしており、魅力的なブランドを知るための目安になっています。
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| 「宮内庁御用達」と「宮内庁献上」の違い |
「宮内庁御用達」は宮内庁がお金を払って購入するもので、「宮内庁献上」は、無料で差し上げるものです。ただ、「献上」とは言っても、品質が認められなければ献上品として納めることはできません。
以上のような違いはありますが、 「宮内庁御用達」「宮内庁献上」共に品質が良く、魅力的なブランドであることに変わりはありません。 |
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| 「宮内庁御用達」の歴史 |
「宮内庁御用達」の店の創業は、室町時代、江戸時代、明治初期の三つの時代が中心です。まず初めに室町時代に皇室御用の店が増えました。室町時代以前は、朝廷の権力が強く、必要な品物を太政官や荘園などから調達できました。しかしその後、武士の権力が強くなり、宮中で必要なものを荘園などから調達できなくなり、民間から調達するようになりました。室町時代に皇室御用が増えた理由はそこにあると思われます。
また室町時代には「座」が発達しました。「座」の特権などは、朝廷の権威と深くつながっていて、その朝廷に品物を納める業者が権威を持った時代背景もあったようです。
江戸時代に皇室御用が増えたのは、時代が平和になり、商工業が発達したことによると思われます。 |
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| 現在の「宮内庁御用達」 |
| 街で見かける看板や商品パンフレットに「宮内庁御用達」という文字を見かけることがありますが、「宮内庁御用達」として正式に認可された業者は戦前の話で、戦後はその制度はなくなりました。しかし、宮内庁に商品を納入する業者は現在でも存在しています。その数は約240社といわれていますが、リストを宮内庁が公開することはなく、秘密のベールに包まれています。 |
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| 皇室の食生活 |
皇室の方々の食生活は意外にも質素です。しかし、庶民の食卓と違う点が二点あります。第一は、食事を作る料理人がいるということです。その料理人は、数多い料理人の中から選び抜かれた料理の達人が、皇室の料理を作っています。その料理人は「総理府技官」という国家公務員の肩書を持っています。
第二は、食材が特別だということです。皇室の料理に使われる肉や乳、野菜のほとんどは自家製です。それらの食材は、栃木県の宇都宮市郊外にある、「高根沢御料牧場」という皇室専用の農場で作られています。皇室で供される食材のほとんどが、無添加、無農薬、有機農法で作られています。御料牧場で作られているもの以外は、外部の業者から買いつけることになります。宮内庁に品物を納入するためには、宮内庁発行の通行証が必要で、その通行証には厳格な審査を受ける必要があり、新規参入は難しいといわれています。
宮内庁に新しい品物を納入する場合、侍従がまず試食し、それで「良い」ということになれば、三笠宮さま、秋篠宮さまなどの宮家の方々が召し上がり、その後天皇・皇后両陛下が召し上がることになっています。 |
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| 「イギリス王室御用達」について |
イギリス王室の場合、「王室御用達」が正式の制度になっています。
エリザベス女王、フィリップ殿下、エリザベス皇太后、チャールズ皇太子の4人に関係の深い取引先が、王室御用達の資格を与えられ、5年ごとに見直しがあります。現在、約1100の業者が王室御用達となっていて、5年ごとの見直しの時には、30程度が入れ替わるということです。 |
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■参考資料
・「宮内庁御用達」 鮫島敦/松葉仁 NHK出版
・「宮内庁御用達商品購入ガイド」 鮫島敦/松葉仁 河出書房出版 |
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